2026年1月12日から14日、Bistarai Bistarai Nisekoのイベントのひとつとして、ニット作家の保里尚美さんによるHOLY’Sのワークショップ・写真展・ポップアップショップが、Camp&Go STAYにて開催されました。

これまでの軌跡が編み物のように

Camp&Go STAYでは初めての展示スペースとしての利用となりました。

宿泊スペースでもあるのでベッドがあったりしてどうしても生活感が出てしまうので、作品展示には不安がありました。

しかし、準備がはじまり梱包された荷物から作品が出て並べられると、すぐに空間に馴染み、あっという間にSTAYの空間がHOLY’Sの部屋と変わっていきました。

HOLY’Sの原点である「手袋」から『働くセーター』『手袋と街』へ。

なぜそれが仕事となり、書籍へとつながっていったのか。その過程がこれまでの作品だけでなく、HOLY’Sの保里さんによる試し編みや制作ノートを開きながら“手の記憶”とものづくりのお話や、写真家・吉森慎之介さんによるHOLY’Sの作品を収めた「働くセーター」の写真など、さまざまなかたちとして展示、表現されました。

その空間は、これまでのHOLY’Sの軌跡がさまざまな色や太さの毛糸となって編み込まれているようでした。

初めましてはネパールで

保里さんとの出会いはネパールへの旅でした。

カトマンズで開催されたBistarai Bistarai Coffee Festivalとエベレストベースキャンプへの旅。

保里さんはなんとこの旅が初めての海外旅行。その思い切りの良さにびっくりしました。

エベレストベースキャンプを目指すエベレスト街道のトレッキングでは、一週間ほど歩いて4940mのロブチェという街までたどり着くも高山病の症状がひどく、ヘリコプターで搬送されました。初めての海外旅行で言葉の通じない場所でヘリコプターでの救急搬送と入院。その心細さは計り知れないものだったと思います。

山の上に残った僕らもヘリコプターでの搬送を目の前で見て、自分たちは大丈夫なんだろうか、途中で動けなくなったらどうやって下りるんだろうかと、とても不安になりました。

そんな中でも、みんなが保里さんに付き添ったり、荷物を整理したり、「自分のことよりもみんなのこと」を実践している姿が心に残っています。

編み物とコーヒーの共通点

保里さんと編み物を話しているとコーヒーとの共通点があると感じました。

それは「誰かのために」つくっているということでした。

大切な誰か、目の前にいる誰か、まだ会ったことのない誰か、誰かのためにつくったものがその人の日常に彩りを加えます。

そして編み物の場合はそれがずっと先まで形として残り、さらに使っている人の物語が入って残るということにあらためて感動しました。

コーヒーは飲んだら消えてしまいます。

しかし、保里さんの作品を見ているとコーヒーでも何かを残すことができるんじゃないかということを考えさせてもらえました。

これまで歩んできた時間と空間がタテとヨコに編まれてひとつの作品になっているとしたら、それはその時その人にしかつくれない作品です。それが「誰かのため」にあるというのは素晴らしいことだと思いました。

「クリエイターズ・ノート」

寒い風と暖かい日差し。

8000m級の山々に囲まれたトレイル。

何も食べれず苦しかった山小屋。

明け方の寒い中で響くヘリコプターの音。

そして再会した時に差し込んだ日差し。

クリエイターズ・ノートにはネパールでの旅がどのように書かれているのだろう。

そしてそこから新しく編み込まれる毛糸で作られる作品はどんなものだろう。

「クリエイターズ・ノート」という企画は今回が第一回といいます。

これからが楽しみなのと、たくさんの時間と空間が加わってまた「クリエイターズ・ノート」が帰ってきてくれたらと願います。


Yoshi
Yoshi

Sproutのオーナー

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