Aguilera Brothers
強くてやさしい兄弟
ウエストバレーで最後に訪れた農園はこちらも名門マイクロミル「アギレラ・ブラザーズ」だ。
夕暮れ時に到着した時には収穫したチェリーを持ってくるピッカーさんたちが集まる時間も過ぎ、8名に兄弟がみんな集まっていた時間だった。
それぞれの場所で作業する彼らが集まるタイミングはとても幸運だった。
体格にいい男性が8名も集まると流石に迫力があり、話したり写真を撮影するのもためらってしまっていたが、みんながとてもフレンドリーに話しかけてくれて、そんな緊張はどこかにいってしまっていた。

家族でつくり上げた
コーヒー生産は1940年台からはじまり、2008年にマイクロミルが建設され、生産処理も自分たちの手で行うようになった。
12人兄弟姉妹とその家族によって営まれ、Finca CHAYOTEをはじめ1500mから1700mの間に5つの農園を持ち、収穫期以外はほぼ家族だけで仕事をしている。
半分以上がビジャサルチを栽培しているが、近年では病気に強いサルティモールなどの新しい品種の栽培にも取り組んでいる。

品質の追求
作業の話になると、とても繊細だ。
農園もきれいに整備されていて居心地がいい。
「朝から晩まで仕事してる。クリスマス以外はいつも仕事で、雨の日は特に忙しい。」
ハニープロセスは観察することがとても大切で、甘さの度合いを固まり方、太陽、時間で見て、砂糖からキャラメルになる過程をイメージしているそうだ。
乾燥用のパティオに屋根を張りコントロールをしやすくした。
品質をチェックするラボも建設しているとのことで、品質の追求は続いている。

家族への愛は地域にも
地域の住民や学校にも積極的に活動し、サッカー場なども作っているそうだ。
毎年収穫量に応じて同じ家族からピッカーを雇っていて、ピッカーとの信頼関係も良好だ。
ピッカーとの関係性がいいと当然ながら収穫時の選別もしっかりされている。アギレラ・ブラザーズのマイクロミルに運ばれてくるチェリーはとてもきれいなチェリーの印象だった。
アギレラ・ブラザーズの家族への愛は強くてやさしい印象だった。それは地域にも広がり、日本からやってきた僕らにもやさしく受け入れられているのが伝わる。

コーヒーを通して地球の裏側にまで伝わってくる強さとやさしさは、目の前の人に愛情を注ぐことから生まれている。


Yoshi
Sproutのオーナー
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