さんかくらいふ -物語を循環させる旅 in Guatemala- #14
Guatemala Huehuetenango
Punta Del Cerro
Familia Villatro
ブレンド用として
1940年頃に開始され、世代交代をしながら現在に至る。
農園は標高1600m~1800mに位置し、ウェットミルをはじめとした生産処理場は1575mにある。
Punta Del Cerroを運営しているVillatro一家は大きな家族で、4つのウェットミルを所有しており、単一農園としては「Finca Esperanza」もある。
SPROUTでは2025年秋からブレンド用としてPunta Del CerroとFinca Esperanzaが登場する。

¡Bien Venido COCA!
昨年に続き、訪れた際はウェットミルの機会を動かしてくれ、実際に稼働しているところを見させてもらった。
今年訪れた際は作業している方が覚えてくれていて歓迎してくれた。グアテマラの山奥に自分のことを覚えてくれている人がいるのはすごく嬉しいことだ。
コーラでおもてなし。
グアテマラのコーラは原料にサトウキビが使われているので、日本のコーラと違い、甘さにコクがある。

Infused Process
Punta Del Cerroで印象に残っているのは実際に果物を添加しているInfused Process(インフューズド・プロセス)という精製方法。
Infused(インフューズド)とは「浸す・染み込ませる」といった意味で使われ、コーヒーでは収穫したチェリーを果物やワイン、ウィスキーなどと一緒につけ込み、コーヒー豆に直接味やフレーバーを染み込ませ、近年での大会や品評会では当然のように行われている。

ここで行われているたのは、「Swimming Orange Process」。
チェリーとオレンジの果汁、皮を袋または嫌気性タンクの中で発酵させ、その後水で洗われ、乾燥させるという工程だ。
作り始めたきっかけは、アメリカからのオーダーがあったからだという。

こだわりを持ったInfused Process
世代交代した生産者は研究も熱心で、コーヒーの発酵技術が進んでいるコロンビアに学びにいったそうだ。
Infused Process(インフューズド・プロセス)については、純粋な味ではない、作業工程の透明性に欠ける、などといった意見があったりして、賛否両論ある。
ここではテロワールは守るために、自身が管理している農園のオレンジを使用している。

「コーヒーも漬け込むものも地域のものを使う。料理と同じような感覚で生産処理も行っている。」
時代の流れに合わせながらも、こだわりを持ち続ける姿勢を感じた。
長く続くのはそういった誇りがあるからなのかもしれない。


Yoshi
Sproutのオーナー
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