この冬、HANAZONOスキー場のSPROUTでコーヒーをサーブしていたバリスタたちは、ほとんどが初めてSPROUTで働くスタッフたちでした。
シーズンが終わり、HANAZONOスキー場のSPROUTは一旦クローズです。
初めてのシーズン、たくさんの方にお越しいただきありがとうございました。

シーズン中休みなくコーヒーをサーブしていたスタッフたちにメッセージを書いてもらいました。メッセージは自分たちの言葉でこの先も残るもの。
未来の自分たちへの手紙であり、将来ふとした時に読み返して元気をもらったりします。

短い期間にさまざまなことが凝縮されるニセコの冬、いいこともそうでないことも全部合わせて楽しいシーズン。
お疲れ様でした!
本当にありがとう。

豊かな香りと豊かな気持ち

Photo by Guyichiro

たかくら ともみ(ちん)
好きな国の豆 :エチオピア
好きなお花 :チューリップ
好きな犬:だいず
好きな場所:旭川、倶知安、布団の中
尊敬する人:母親と父親、祖母。そして、継続のできる人。
飲んで歌ってお絵描きする人です!こんにちは!

夏の終わり頃に「この冬、一緒に花園でコーヒーを淹れよう!」と声をかけていただき、その言葉にとても嬉しく感じた反面、すごく焦りに似たような気持ちを感じました。
それはスペシャルティーコーヒーを提供しているSPROUT。もちろん、サーバー側も十二分のクオリティをサービスしなければダメだと思い、私には応えられる技量がないと考えたのが正直なところでした。
ちょうどその頃の私は、本州に拠点を移そうかと悩んでいたので、すぐにSPROUTで働くという話に飛び込むことができず、はじめはお誘いを断ってしまいました。
それでも「今の私にとってチャンスを逃すことになるのでは」という気持ちが消えず、わがままは承知の上で改めて、「お仕事をさせてください!」と、お願いしたのが昨年の秋でした。

初めて倶知安にきたのは私が23才になる冬。月日を経て久しぶりに暮らすニセコは、建物や森、山も雪もとても変わっていました。いいところも悲しいところも。
当時はゲレンデというフィールドで一緒に働いていた峠ケさんと、今度はコーヒーの香り漂うSPROUTで仕事を共にするというところも、変化の中のひとつでした。

でも変わらなかっことは、心の繋がりを大切にする感じる自分でした。
何から何までお世話になった、チームSPROUT。
新しく出会った同士達。
いつも変わらず笑いあってくれる仲間たち。
ここでは書ききれないくらい、この冬に関わった多くの人の愛や温かさを感じました。
コーヒーの香りの中で。SPROUTのカウンターを介し、国籍や年齢、性別も関係なくたくさんの豊かで柔かい気持ちを与えてもらいました。

私のSPROUT1年生はまだ少しだけ続きます。
大切な気づきを大切にしながら、もう少しみんなと一緒にコーヒーを飲みたいと思います。

自分の好きなことで毎日を過ごす喜び

Photo by Daisuke Takahata

米山凱一郎(がい)
神奈川県茅ヶ崎市生まれ。雑誌編集アシスタントの仕事を経てカメラマンに。旅とコーヒーと温泉が好き。

コーヒーが好きで、コーヒーを飲みながら誰かと過ごせるカフェが好きで、「いつか一度はカフェで働けたら楽しそうだな」と密かに思い描いていたところ、縁あってSPROUTで一冬働くことになりました。

飲食・接客業は久しぶりかつ不慣れでしたが、SPROUTのコーヒーはひいきなしに美味しくて、自分たちが自信を持てるものをお客様に提供する自然な仕事のあり方は、自分の仕事感にとても良い影響を与えてくれました。好きなことを仕事にするのは一筋縄ではいかないかもしれないけれど、それでも、好きなことに自信を持って取り組むことが気持ち良く働いて生きていくうえで何よりも大切だと実感したこの冬。コーヒーを提供する毎日は良い意味で「仕事」とは思えないほどにノンストレスでした。

SPROUT HANAZONOには、日々いろんなスキーヤー・スノーボーダーがやって来ました。「もう何年もニセコに通ってるよ!」と楽しそうに話す老夫婦、「今日の雪、最高だったね!」と嬉しそうに語り合う常連さん、「うまく滑れなかった」と悔しながらもどこか満たされた顔のスキー仲間。みんな、毎朝滑ってからコーヒーを飲んで、また滑りに行く。遊びにどこまでも本気で、それが日常であること。自分の周りにはそのような方々は少なかったこともあって、「こんな人たちがいるんだな」「すごい場所に来たんだな」と圧倒されました。

自分の好きなことで毎日を過ごす。その先でしか出会えない喜びがきっと確かにあることを知りました。「好きこそものの上手なれ」と「継続は力なり」という言葉が、シンプルながらとても力強く聞こえます。エスプレッソの抽出やラテアート、この冬はじめたテレマークスキーも、はじめは上手くできなかったけれど、毎日取り組んでいたら少しずつできることが増えてきて、その分新たな楽しみも広がっていきました。

ニセコに来る前の自分を忘れてしまうくらいたくさんのことを教わった冬を終えて、ニセコに来て良かったといま心から思っています。SPROUTを通じて出会えた方々や時間に感謝しています。ありがとうございました。

人生は自分が好んで観る映画の物語

Photo by Guyichiro

さやか
SPROUTのいちファンで、お店にNEWエスプレッソマシン新しい子が来た定休日に「Crewになりたいです!」と犬の散歩を口実にニセコに来たタイミングの良い道産子です。

まずは、SPROUTという場所で働けて心から幸せです。行動した自分あっぱれ!
昨年は朝5時出発でニセコまで滑りに来ていた私にとっては、いつでも滑ることができて、しかもSPROUTのコーヒー付きという贅沢すぎるシーズン。
思い出はたくさんあるけれど、ひとつあげるとすると、Camp&Goで開催されたスキー好きのアウトドアメーカーが集結するポップアップイベント「北の国から2023合宿」に、タイミング良く私の休日が最終の日と重なって、一緒に滑らせてもらえることになった日のことです。
好きなことに全力になることの楽しさを改めて実感した1日でした。私もいくつになってもそうなりたい!ニセコに来てたくさん感じた感覚を特に感じた一日でした!
そんなステキな人たちが集まる倶知安の顔SPROUTで働けたからいろんな人に顔を覚えてもらえて声をかけてもらえて、私からするとものすごく雲の上のような存在の人たちともフラットで遊ばせてもらえて、、、。そんな場所をつくってくれたSPROUTのみなさんに大感謝です。私もそんな場所をつくりたいなあ、将来見つけたら遊びに来てください!
「なんかここ好きだなぁ」という気持ちで来たSPROUT。そのワクワクする感覚を大切に、次皆さんにお会いする時までには英語頑張るぞー!脱ルー大柴イングリッシュ!
私の人生は映画だとしたら自分が好んで観る物語になってるような気がする!
have a good day!!

憧れと不安は大きな刺激へ

ふみ
倶知安在住。夫と宿を経営しています。
2男と双子の女子、4児の母です。

友だちでもある、SPROUTのみんながこの冬に大きな挑戦をすると聞き、 少しでも力になれればと思い、SPROUTのメンバーに入れてもらいました。
漠然とカフェの店員さんへの憧れがあったので、それがこの年齢にして叶うというワクワク感と、コロナ前の忙しさや雰囲気に適応できるのかという不安とでドキドキしながらシーズンを迎えました。
この冬に集まった仲間の若者たちはすばらしく自分を持っていて、夢に向かって真剣に取り組む姿や ニセコの冬を思い切り楽しんでいる様子にとても刺激を受けました。 もちろん日々のお仕事や、コーヒーのこと、淹れ方などなど知らないことだらけだけど、奥が深くてもっと知りたい、もっとわかってお客様に自分でコーヒーを淹れたいと思いました。 接客はあまり得意ではないけど、コーヒーを作る仕事は大好きでした。
この冬たくさんの人に出会えたり、お話をさせて頂けてあらためてSPROUTは人をつなげるお店だなぁと肌で感じました。 コーヒーのおいしさに引き寄せられて来る人たちが人をつなげて、働き手もいろんな場所から集まってきて、 みんなでニセコを楽しむ。
こんなすばらしい環境で過ごせたことに感謝しかありません。

Photo by Guyichiro