6月23日から25日、山と道HLC北海道のプログラム「トランスホッカイドウ」を実施しました。

全長約120km、2泊3日の旅

「トランスホッカイドウ」とは文字通り北海道を横断すること。
日本海に面した岩内町をスタートし、ニセコ連峰を越え、羊蹄山を越え、洞爺湖を通り有珠山を越えて太平洋まで。全長約120kmを2泊3日で歩きました。

DAY1:岩内〜半月湖 45km

1日目は岩内から羊蹄山の麓の半月湖まで。
海から岩内だけの山頂まで一気に登り、そこからは山の上を歩きます。

視界不良や大きな雪渓のトラバース、背丈の高い笹の藪漕ぎなど、道が困難でなかなか進みません。加えてアップダウンの激しいニセコ連峰でタフなコースでした。
初日から時間も体力もかなり消耗し、疲れ切って1日を終えました。

DAY2:半月湖〜洞爺湖 41km

2日目は朝一番でこのルートの最大の壁、羊蹄山越え。
ひらふコースから一気に登り、頂上から喜茂別コースを一気に降ります。

前日の疲労も残る中での羊蹄山越えはハードなものでしたが、それ以上にハードだったのはそこからのアスファルトの道のり。

みんなで地図を見ながらルートを探しながらサイクリングロード、農道、作業道を繋いで洞爺湖へ。
日が暮れてからということもあって、地図を見ながら先がどうなっているのかわからない初めての道を歩くのはスリリングで冒険感もありました。

DAY3:洞爺湖〜有珠海岸(恋人海岸) 34km

3日目。旅の最終日。
最後の山、有珠山を越えていよいよ海に向かいます。

有珠山はロープウェイで登り、伊達側へ降ります。
最終日ということもあって気持ちは晴れやか。天気もこの旅で初めての快晴。

34kmという距離がありながらも、あっという間でした。
ゴールの太平洋は青く広く大きく僕らを迎えてくれました。

過酷なことがしたいわけじゃない

今回の旅は3日間で120km。ハイキングとして考えるとハードな内容でした。
しかし、この120kmを通して歩いて感じたことは、「トレイルというものは街と街・人と人・文化と文化をつなぐもの」ということです。

岩内町からスタートし、共和町、蘭越町、ニセコ町、倶知安町、京極町、喜茂別町、真狩村、洞爺湖町、伊達市。山を越えたら街があり、それぞれに魅力があって、会いたい人がいる。トレイルはそれぞれをつなぐ道なんだということを感じました。

道ができるのには訳がある

それぞれをつなぐトレイルは今回のように一気に駆け抜けるのもひとつ。反対に何日もかけてゆっくり人と会ったり、その土地の文化に触れながら歩くのもひとつ。車や電車で行くのとは違い、自分の力で繋いでいくと、その土地の魅力が何倍にも感じることができます。
道ができるのには訳がある。
求めるものがあって人は歩き、道ができるのだということに気付かされました。

こんなにも身近なところで素晴らしい旅をすることができる環境と協力していただいた方々、一緒に旅をした仲間たちに感謝です。
ありがとうございました。