奥信濃100は距離100km、累積標高4800m、制限時間21時間のロングレースです。
レース開催の前日の6日に受付をし、翌朝5時にスタートします。

コースは大きく3つのラウンドに分かれます。
ひとつ目は高社山を登るルート。
走りやすい20kmほどのトレイルを走った後に標高差500mほどの高社山を一気に登り、一気に下ります。
下り終えた頃は昼頃になり、気温は一気に30℃くらいにまで上がっていました。

ふたつ目は森の中を進むカヤの平のラウンド。
標高差1100mをひたすら登っていきます。気温が高く暑いですが、コースは常に川沿いで、ときどき頭から水を被ったり手拭いを濡らしながら対策をしました。標高の高いエリアではブナの森の中を気持ちよく走ることができます。新緑のブナの森はとても気持ちの良いトレイルでした。
ブナの森のセクションを過ぎると長い長い下りが始まります。
最初は14kmの林道の下り坂。
歩くとブレーキになるので脚に負担がかからないように軽く走りながら下りますが、それでも14kmは長すぎて、走っても走っても辿りつきません。

長い下りを終えると、最後の里山を周るラウンド。ここでも林道の登り下りが長く、もうすでに脚の筋肉は疲労が頂点に達していました。奥信濃100のレースは走れるところは走らないと制限時間が間に合わない絶妙な時間設定。
走りたくなくても走らされてしまうので結局は予想タイムよりも早めにゴールすることができました。

約1年半ぶりのレースでしたが、やっぱりレースは楽しいものでした。
毎回思うことですが、レースというのはご褒美のようなもの。大切なのは普段の日常からどれだけ向き合っているか。なんの見返りもない日常でコツコツと地味な作業をし、やり過ぎるとケガしてしまったり疲労が溜まったり。折り合いをつけながら力をつけていく。そしてレースではスケジュール管理やエネルギー補給、ペース配分などのマネジメント力も試されます。

コーヒーの焙煎や会社のこと、まったく関係のないことのようで繋がることはたくさんあります。
長い距離のトレイルランニングを行うことで、みんなが喜ばれるようなコーヒーの焙煎と会社づくりをしていけたらと思います。
たいへんな準備と運営の中、すばらしい開催していただいた関係者のみなさんありがとうございました。
また、いつも快く送り出してくれるお店のスタッフのみんなと家族にも感謝です。

数日後、奥信濃100のフォトギャラリーに掲載されていることを知りました。
それはちょうどゴールした瞬間の写真でした。
誰に期待されているわけでもなく、誰が待っているわけでもないゴール。
決して速いとは言えないタイムですが、レース中にしっかりと自分自身と向き合い、自分の中でやり遂げたといった表情をしていたことを知りました。
トレイルランニングのレースは100kmといえど十数時間で終わってしまいますが、この時間で得たことは日々の暮らしにも活かせることです。
Camp&Goという場所をつくることも同様に、しっかりと向き合って、納得いくような場所づくりをしていきたいと思いました。

Yoshi
Sproutのオーナー
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