さんかくらいふ -物語を循環させる旅 in Guatemala- #11
DNC(Dinamica)
ONE
グアテマラシティ滞在中の最後に訪れたのはDinamicaというエクスポーターでした。
案内していただいたのはONEというブローカーを運営しているホルへさん。
兄弟で会社を運営しており、お父さんの代からコーヒーの世界で活躍し、滞在中は周辺の農園や生産処理場などあらゆるところへ案内していただきました。

Dinamicaはグアテマラのコーヒー輸出業者の中でも大きい会社のひとつで、メガドライミルと呼ばれる巨大なドライミルや、麻袋の印刷、生豆の袋詰めなど、グアテマラ国内各地から集められたチェリーを輸出するところまで処理、管理している。

Dinamicaのオーナーのひとりであるフランシスコさんは、VIZCAYA農園のオーナーでもあり、また、Dinamicaの隣にLa Laboaという農園も運営しています。
90%はブルボン種を栽培しているとのことで、過去にいろいろな品種を作っていたこともあるけれど、アメリカなどの顧客からエスプレッソ用や家庭用など、どんなものにも使いやすい、毎日飲めるコーヒーを求められて今の形になったといいます。

グアテマラの中で神聖な木とされるセイバの巨木が農園の真ん中にあり、La Laboa農園からDinamica、隣接するレンガ会社、周囲のすべてがこの木に守られているような雰囲気がありました。

麻袋に印刷する作業ではひとつひとつにアイロンをかけ、機械に版をセットして印刷し、重ねられている作業を見学しました。

最後の袋詰めでは、麻袋の中にグレインプロと呼ばれるポリエチレン素材の穀物専用の袋がセットされており、次々と袋に生豆が詰められていきます。
コーヒーのな豆は以前は、麻袋に直接生豆を入れ輸送されていたのですが、環境の変化に影響されやすいことや虫食いの被害にもあいやすいことが問題となっていました。近年はグレインプロを使用することが主流となり、生豆の乾燥を防ぎコーヒー豆内の水分保持や、紫外線や湿度の影響を受けづらく、酸化防止や、保存中の虫の混入・カビ・その他の微生物の発生防止にもなっています。

コーヒーショップとして日常にあるようなものも、ひとつひとつがすべて人の手によって渡ってきていることを実際に見ることができました。
最後にグアテマラシティ滞在中に訪れた場所のコーヒー豆をカッピングしました。
カッピングをするごとに訪れた場所の景色や人たちが思い浮かびます。


Yoshi
Sproutのオーナー
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