7/5-7 山と道HLC北海道ULハイキングプラクティスが開催されました。
みんなで決めるハイキング
このプログラムはただの2泊3日のハイキングツアーとは違います。
1ヶ月前にオンラインでミーティングをして顔合わせ、実際に歩くルートやタイムスケジュール、雨天時のルートなども決めていきます。
一から参加者みんなで話し合って決めることで、実際のハイキングも誰かが決めたルートを歩くのではなく、自分が決めたルートとして歩くことができます。
ハイキングは山に行くことだけではなく、計画して準備をするところからがハイキング。
実際には計画と準備が大切で、山を歩くこと自体はそのご褒美といったところがあります。

オンラインですが事前に何度も顔を合わせているので当日に会った時も初めましての印象はありません。また、ガイドツアーとは違い、自分たちで考えて計画したハイキングなので、歩くペースや昼食、休憩などもそれぞれが考えて行動します。

最高の天候
1日目は銀仙台から入山し、赤岳を通って白雲避難小屋のテントサイトへ。そこでテントを張り、白雲岳でこの時期にしか見ることのできないゼブラを見にいきました。
2日目は同じく白雲岳避難小屋のテントサイトでベースを構え、忠別岳を往復し、大雪山の絶景ポイントの高根が原を歩きました。
最終日はお鉢を眺めながら黒岳から下山です。
天気は2日目の夜は雨と風に当たったものの、それ以外は最高の快晴でした。

ちょうど花真っ盛りのシーズンということもあり、たくさんの登山者で賑わっていたので、山で会ったたくさんの方々とお話をする機会がありました。
花に詳しい方や山に詳しい方、道具に詳しい方など、好きな場所で好きなことを楽しんでいる方々はとても魅力的でした。

山に咲く花の名前を伝えるにしても、ただ花の名前を伝えるのではなくて名前の由来や季節によっての変化、特徴などといった花のストーリーをおもしろくお話ししてくださるのは、山歩きの楽しさを膨らませてくれました。

コミュニティのつくられ方
今回の参加者の皆さんは何回も参加している方から初めての方まで。
山に限らずどんなものでも経験者といわれている人にも初めての時はあります。
今回とても嬉しく感じたことは初めて北海道の山を歩いた方が「みんながもてなしてくれて、北海道が大好きになりました」と話してくれたことでした。

初めての人は経験者になり、これから来る初めての人に伝えていく。
コミュニティはこうやってつくられ、育っていくんだということを実際に見ることができた気がしました。
それは日頃SPROUTやCamp&Goで大切にしている「ゲストはホストになり、得意とすることで喜んでもらう」ということとつながっています。

バトンタッチ
今回のハイキングではヒグマの姿を近くで見ることができました。
時々こちらを気にしながらゆっくり歩いたり、寝転ぶ姿を眺めていると、現実の世界で流れているのとは明らかに違う「もうひとつの時間」の存在を感じました。

HLC北海道の立ち上げから関わらせていただき、たくさんの人に出会い、たくさんのトレイルを歩くことができました。大自然の中で暮らしているヒグマの行動をゆっくり見ていた時間は、これまでの5年間の活動をすべて包み込んでくれているような不思議な時間の流れでした。

今回のプログラムで5年間務めた山と道HLC北海道アンバサダーとしてのフィールド活動は今回のハイキングで最後となりました。
これからは新しいアンバサダーの沼田さんが新しいコミュニティを育てていきます。
自然と暮らしとコーヒーと、自分のハイキングをし、自分なりの世界をつくっていきながら、「もうひとつの時間」という視点でHLC北海道を見ていきたいと思っています。

山と道の関係者のみなさん、
これまで一緒に山を歩いたみなさん、
5年間協力をしてくれたSPROUTとCamp&Goみんな、
本当にありがとうございました。


Yoshi
Sproutのオーナー
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