「オートルート」とは、アルプスのモンブランの麓シャモニからマッターホルンの麓ツェルマットに至る縦走路のことで、ニセコでは古くから全長約40kmの山岳スキーツアーコースとして「ニセコオートルート」の名で地元のスキーヤーたちから親しまれています。
そのニセコオートルートをテント泊をしながらのスキー縦走にチャレンジして、早8年。
はじめは歩行も滑走も必死でしたが、8年間毎年チャレンジしているとまた別の感覚になっている気がします。

ニセコオートルートに初めてチャレンジした年はSPROUTが焙煎をはじめた年になります。
ニセコオートルートは一緒に行く仲間たちとの時間や地形や雪質、天候に合わせて最善を尽くす考え方、日々の積み重ねが大切なこと、自分にとってものごとに対する考え方や視点、価値観のようなものが大きく変わるきっかけとなった旅でもあります。

自然の中で遊ぶことはそれ自体を通して暮らしにも生かすことができます。
雪や地形に合わせて自由に滑るように、焙煎もコーヒー豆との調和を目指していきたいです。

8年目のニセコオートルートは天候や雪の状態を考慮して1泊2日で日本海側の岩内岳から五色温泉までのルート。
最初はニセコ連峰の全ての山頂を目指してどんなハードなシチュエーションでもなんとかルートを繋いでいきましたが、8年目にもなると、どの時間のどこの斜面がどういう状態なのかということが想像できるようになり、その時のその場所でのベストを選べるようになりました。

焙煎もスタートから8年。定番のブレンドコーヒーの「NISEKO HAUTE ROUTE」も変わらず。
世界のコーヒー豆の情勢が変化していったり、SPROUTやCamp&Goの状況も目まぐるしく、その度に気持ちも浮き沈みしますが、その時のその場所でのベストを尽くせるようにしていきたいと思います。

ニセコオートルートに毎年チャレンジすることは、暮らしの中での自分の気持ちを確かめることでもあるのです。