山と道HLC北海道のULハイキング入門講座が洞爺湖町のZERODAYで開催されました。
今季で山と道HLC北海道のアンバサダーを卒業するので、担当するプログラムとしては最後のプログラムとなりました。

不安からのスタート

山と道のHLC北海道はCamp&Goの始まりと同時にスタートしました。
アンバサダーとして関わらせていただき5年間、たくさんのことを学ばせてもらいました。

ロングトレイルを歩いたこともないし、トレイルランニングやバックカントリースキーで山には行くけれど、そもそもハイキングで行くことすら滅多にありませんでした。アウトドアショップをやっているわけでもないので道具に対する知識もほとんどありません。
「自分がアンバサダーを務めていいのだろうか?」という疑問は5年間ずっと抱いていました。
それでもULハイキングの考え方は日常の暮らしに取り入れ、活かすことができるのだということは常に感じていました。

共に成長するコミュニティ

山と道の関係者のみんなや各地のアンバサダーのみんなはULハイキングのスキルに長けていて、そのシンプルさと今を楽しむスタイルはとてもスマートで憧れる姿でもありました。
またプログラムの参加者のみなさんは、重い荷物を背負っていたのが回を追うごとに洗練されて軽くなっていき、それは荷物だけではなく背負っている荷物と比例して心まで軽くなっているように見えました。

実際にHLC北海道のスタート時に参加されていたみなさんは、やりたいことにチャレンジしたり、新たな出会いがあったり、それぞれステージが変わり新たな道を楽しそうに歩みはじめています。まさに背負っているものやゴールを目指すことばかりを考えるのではなく、歩いている今の環境を楽しむといったULハイキングの考え方が身についているようで大きな刺激をもらいました。

自分のハイキング

2024年4月にSPROUTで提供しているコーヒーの生産地であるグアテマラを旅して、実際に現地の人々の暮らしを体感し、山を歩くことやULハイキングのことを人に伝えているけれど、そもそも自分自身が歩いてないのではないか。「自分は今どの道を歩いているのだろうか」という気持ちが悶々と湧いてきました。
そこで自分自身の暮らしをギアリストのようにリストアップする作業をしました。
コーヒー、お店、会社、アウトドア、出会った人々…。リストアップすることで可視化されて整理することができ、これから自分が歩む道が見えてきたように感じました。ULハイキングの考え方を取り入れることで、歩くこと自体が楽しくなる。

卒業というスタート

人をつなぐハイキング。背負っている荷物はコーヒーがつないだ物語。
コーヒーがつなぐ物語を携えて生産者、提供者、消費者のもとへ届ける旅。それはこれまで別々になっていたものがひとつにまとまってできた道です。
新たな道でのハイキングはすでにスタートしています。
HLC北海道は2025年は新しいアンバサダーの沼田さんと2人体制での活動になります。
沼田さんをサポートしながら新たな出会いや発見があることを楽しみに最後の年を楽しみたいと思います。
HLCは学校のような場であると考えています。先日、山と道JOURNALに今回の引き継ぎに関することが「卒業」という言葉で綴られていたことがとてもありがたかったです。
その「卒業」という言葉を「新しいスタート」と捉え、気持ちも新たに取り組んでいきます。