Helsar de Zarcero -Ricardo Perez- (Costa Rica)
Welcome Coffee
車で2時間ほど移動し、最初に着いたのは「エルサル・デ・サルセロ」というマイクロミル。
オーナーのリカルドさんがコーヒーを用意してくれて迎えてくれた。
コーヒーと一緒にテーブルに並んでいたのはパパイヤ、パイナップルなどのフルーツとナチュラルチーズ。
生産者自らが淹れてくれたコーヒーとフルーツやチーズとの相性が良く、初対面での距離が一気に縮まり、とてもありがたかった。

West Valley
ウエストバレーはコスタリカの首都サンホセの北西に位置し、都市から最も近いポアス火山周辺のコーヒー生産地の名で、実際の地名はアラフエラという地方を指し、訪れたエルサル・デ・サルセロはその中のナランホという地域にある。
このエリアはマイクロミル革命時のレジェンドたちが集まっている印象で、リカルドさんもそのひとり。ウエストバレーのパイオニアだ。
サンタ・ルシア、ロス・アノス、ラ・イレアナ、ロラなど標高1700mから1750mほどの間に多数の農園を抱える。

きれいな設備
エルサル・デ・サルセロは2003年に建設され、農園に隣接しているので収穫後すぐに精製工程に入ることができるので品質の向上につながった。また、近隣地域の25の生産者からコーヒーチェリーを受け入れ、近隣の小規模生産者に使ってもらうことで、コーヒーの品質向上だけでなく、地域全体の生活向上にもつながっている。
実際に訪れたマイクロミルは作業は終わっていた後だったが、ゴミひとつ落ちてなく、汚れもしっかり落とされていてとても綺麗な印象だった。
作業はパティオやアフリカンベッドでの乾燥工程だったが、風通しが良くなるように工夫され、均一になるように定期的に混ぜられていた。

自然そのもの
リカルドさんとの会話ではオーガニックのお話が何度も出てきた印象で、実際に90%がオーガニックでCafé Regenerativo(コーヒー再生)、Agricultura Regenerativa(再生農業)といった活動も行っており、カスカラをコンポストに利用するなど自家製の肥料を使用し、環境への少ないインパクトを念頭に置いている。

テーブルに並んだフルーツやチーズもオーガニックで近隣のものだという。コーヒーも含めてすべてが素材そのものの味で、その味はこの場所の環境がつくり上げた味なのだ。

遠く離れた日本でも、リカルドさんのコーヒーを一口飲むと、きっと環境に配慮されたウェストバレーの風と太陽がつくったこの土地の味を感じることができるはずだ。


Yoshi
Sproutのオーナー
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