さんかくらいふ -物語を循環させる旅 in Guatemala- #12

Guatemala Huehuetenango
Familia Villatoro
Donardo

グアテマラ・ウエウエテナンゴ2日目。
グアテマラではもちろんのこと、中米の骨格ともいえる重要な幹線道路CA1沿いのホテルに宿泊。ここからメキシコまで30kmほど。そんなメキシコとの国境付近にある山間の中にウエウエテナンゴのコーヒー生産が盛んな場所がある。

東側と西側

小さな農園から、大きな処理施設を持つ農園まで。グアテマラで数々の賞を獲得していることで有名なエルインヘルト農園もこの山間にある。
幹線道路であるCA1は谷を走っており、CA1を挟んで東にROSMAやBella Elizabethなどがあり、西にEl InjertoやPunta del Cerroなどがある。
同じ山域でも東側と西側でその表情は大きく異なる。ROSMAやBella Elizabeth、Plan de La Vegaは水を確保することがとてもたいへんなのとエリアが乾燥している印象だが、西側は近くに水が湧いていたり川が流れていたりしていて、水が豊富な印象だった。

西側の農園

まず最初に訪れたのはドナルドさんの農園。
Familia Villatoroという名のロットとして日本国内では見ることができる。
家族で農園を営んでおり、子どもたち成人して周囲のコーヒー農園を営んでいるので、家族で作ったコーヒーがひとつのロットだ。

朝早くに到着すると、おしゃれをしたドナルドさんご夫妻が迎えてくれた。
山に囲まれた谷の中に佇む場所は自宅兼ウェットミル。家のガレージに発酵槽や水路があり、玄関前が水洗後の乾燥パティオといった印象だった。

おしゃれの中での作業

到着して早々に作業が開始された。日本から来た僕らに見せるためだ。
ドナルドさんは狭いスペースに工夫されたウェットミルの説明をしてくれ、奥さんはスカートにブーツ姿で木のヘラを持ち作業を見せてくれた。
短い時間にコーヒーの水洗の様子と乾燥パティオに洗われたチェリーが並べられる様は無駄がなく、小さなスペースだからこその効率の良さがあった。
大きくて整った設備も品質の良さを伺えるが、こうして自分たちの手の届く範囲での作業は細かい部分までの管理につながり、結果的に良い品質につながるのだと感じた。

最大のおもてなし

ひと通りの作業を見せていただいた後は、家の中に招いていただき朝食をご馳走になった。
美味しいチャオミンと呼ばれる焼きそばをご馳走になり、ドナルドさんたちの日常の暮らしに少しだけ触れることができた。
食後に飲むのはコーヒーではなく、紅茶だった。家の中にはコーヒーを淹れる道具はない。同行していたアレハンドロさんがコーヒーの抽出器具をひと通り持参しており、ROSMAのコーヒーを淹れさせていただいた。

僕らは毎日コーヒーを当たり前のように飲んでいるけれど、実際に作っている生産者さんはコーヒーを飲まない。チェリーの姿は日常的に見ているけれど、焙煎されたコーヒーの姿は見ていない。
遠く日本で、どのような人がどのようにコーヒーを飲んでいるのか。コーヒーを飲むことでどのような効果があるのか。
味わいだけではなく、暮らしにも彩りを与えてくれる、私たちにとってコーヒーがどれだけ暮らしの中で大切な存在になっているか。
たくさんのおもてなしを受けたのにお返しを伝えきれなかった歯痒さが大きく残った


Yoshi
Yoshi

Sproutのオーナー

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