取り掛かれなかった庭
Camp&Goがオープンして3年以上が経過していますが、順調なことなど全くありませんでした。
オープンしてすぐにコロナ禍で観光客の減少やイベントの自粛、それに伴う人間関係の変化などさまざまな困難がありました。
Camp&Goのみんなの共有スペースでもある庭「Tunnel View」は、構想を考える余裕もなく方向性も定まらぬまま、ただただ月日が流れていきました。
そんなある日、自分の気持ちを整理するため、ひとりで最小限の荷物を持って大雪山にハイキングに出かけ、3日間山中に篭りました。
そこで偶然再会したのがガーデンデザインや庭の管理をしている「花庭ばあそぶ」さん。
「Camp&Goの庭もこんなふうにしたいねぇ」と山の景色を見ながら一緒に山を歩きました。
たくさんの人が関わってくれている
この庭は本当にたくさんの人が関わってくれています。
ウッドチップは「しりべし・くつろ木の会」の方々のご協力で、地域材を作る過程でできたカラ松のウッドチップ。
しりべし・くつろ木の会のご紹介でお会いした「木のレスキュー隊」では、ニセコのリゾート開発によって伐採され、ゴミとして捨てられてしまう森の木をいただきました。
冬の間、排雪でお世話になっているアダチグリーンサービスのアダチさんは庭を整地してくれ、スキー場のパトロール時代からお世話になっいる原田農園の原田さんからは良質の土を恵んでもらいました。
そして、できあがったベンチのある花壇に「花庭ばあそぶ」さんが山でも見ることができる草花の苗を持ってきてくれました。
気がつけば揃っていた
カッコいいデザインにしたい、オシャレなものを作りたい、そういった理想の完成図を思い描いて、ずっと手をつけられずにいた数年間。自分ばかりがたいへんな思いをしていると思っていたけれど、たくさんの人が力を与えてくれていました。
気がつけば全てが揃っていて、あとは動き出すだけでした。
森林伐採からやってきたヤチダモの丸太は花壇の縁に。
美味しい野菜を作る原田農園からやってきた土を入れ、その場にいたみんなで花庭ばあそぶさんが持ってきてくれた苗を一緒に植え、花壇の外側にはウッドチップを撒き、小さな畑も作りはじめました。
自然と集まったものでできた場所は、山を歩いているときに道の途中で一休みするようなベンチのある空間のようです。
良いものは時間をかけてできあがっていくもの
良いものはつくるものではなく、時間をかけてできあがっていくものということ
たくさん時間をかけて、たくさんの人と出会い、たくさんのご縁がつながって、少しずつできていき、育てていくもの。
Camp&Goの外空間であるTunnel Viewの構想がなかなか進まないことにもどかしさを感じながらも、しっかりと学んだことでもあります。
これからこの庭にどんな人が関わり、どう使われていき、どういった場所になっていくのか。
どういうカタチであれ、大切にしていくことで、この場所を象徴する良いものになっていくはずだと思ってます。
とてもいい場所です。
ぜひ、たくさん利用してください。
これからもこの場所を大切に育てていきたいと思います。
Yoshi
Sproutのオーナー
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