今シーズンは天気の変化が大きく、大雪、みぞれ、雨と極端な天候が多い。

晴天、軽い粉雪、あらゆる条件が揃った時に自分がどの場所に立っているのかは大切なことだと思う。
忙しい仕事や家事といった日常の中で、なかなか思うように計画を決めることができず、何をやっているんだろうと自分の選択に疑問を持つこともある。

その日はいつくるかわからない

「明日羊蹄山に行きませんか?」
という誘い。その日は突然やってくる。
天候や雪質、安全性を考えると何ヶ月も何週間も前からそんなことは予想できない。
装備を詰めたバックバック、しっかり点検をしたスキー、道具の準備はいつでもできている。
毎日のようにベストとは言えないコンディションでも体はある程度は整えている。
除雪や家のこと仕事のこと、できることをやって周囲の協力をお願いする。
突然やってくるベストな日を逃さないためには、なんでもない日常が大切なんだとあらためて思う。

山の香りとコーヒーの空気

朝の7:30に一緒行く仲間たちと合流してブーツを履き、スキーを付け、バックパックを背負って準備をする。
晴れた日の早朝はとても寒く、この日も−10℃以下。
寒い日ならではの雪を踏み締める音を立てながら一歩ずつ歩き始めると、徐々に体が温まってきて、寒さが逆に心地良い。
風の音や太陽の光、木の匂いを感じたり、雪質を確かめながら滑り出す感覚、粉雪の中を重力に逆らわずに自然と一体になっているかのように滑っているとき。山の空気、山にいる時の感覚はコーヒーを焙煎しているときと同じ気がする。

その時その場所にいるために

自然と暮らしのつながり、心と体の状態。
山、川、海から音楽や絵を描くといった行為も含めて各々が大切にしている自然。家族や友人、周囲の人の存在、日々の仕事といった暮らし。そして健康な心と体。
SPROUTとCamp&Goとして自分たちが掲げている「自然と暮らしをコーヒーでつなげる」ということは、結局おところはここに訪れるみんなそれぞれの「その時のその場所」のためなのかもしれない。